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さて続きの、秩父蒸溜所研修レポート④です。

 

粉砕、マッシング(麦芽の糖化)、発酵ときて

いよいよ蒸溜ですね!

 

 

 



 

 

 



 

蒸溜窯はスコットランドの老舗ポットスチル製造会社、

スペイサイド地方にあるフォーサイス社銅製の蒸溜窯です。

 

 


 

 

左側が1回目の蒸留を行うウォッシュスティル、

右側が2回目の蒸留を行うスピリッツスティルになります。

 

1回目のウォッシュ、だいたいアルコール度数が8%前後、

ホップのきいていないエールビールとかベルギービールとか、

そんなようなイメージの液体が出てきます。

それをウォッシュスティルに入れて蒸留しますと

大体アルコール度数が20度前後、

700~800L程度のローワインという液体に濃縮されます。

それでこのローワインをスピリッツスティルに入れて蒸留しますと、

量で220~230L前後、

アルコール度数で70%前後の無色透明のスピリッツがでてきます。

 

蒸溜の際は、色々な化学反応が起こるそうです。

 

そこで大事なのが、こだわりの銅製のスチル!

 

 



 

ウイスキーの場合はポットスティルが

必ず銅でできていないとウイスキーの味になりません!

 

今は科学的に証明されているそうで、

ウイスキーの蒸気が銅と接触することで銅イオンが出てきて、

ウイスキーにとって不要な成分と結びついて

取り除くという効果があるそうです。

 

また常に銅イオンが出続けているので、

20~30年くらい使い続けていると

指で簡単に穴が開いてしまうくらい薄くなってしまうそうです。

すごいですね〜。

なので、定期的に修理や交換やメンテもするそうです。

 

 

続いて、蒸溜窯の首の部分のアームの形状についてです。

 

 



 

この鶴の首部分のアームが

上向きか下向きかで、味わいが変わります。

 

 

イチローズモルトセミナー スチルの形状
 

 

 

 

 

 

上向きですとライトなタイプ、

下向きですとヘビーなタイプになります。

 

蒸溜の過程で、

もうひとつの化学変化としては、リフラックス。

なんだかややこしいですが、、

還流とか分縮とか、そういったことがスティルの中で起こります。

重い成分がスティルの上部に到達する前に冷やされて

下に落ちることで再度蒸留されて取り 取り除かれるそうです。

どんどん軽い成分が中心になってきて

ようやく十分な軽さになってくれると、

コンデンサーのほうに入ってくれるということが起きます。

それでこのリフラックスがおきやすい形や大きさがあります。

基本的に小さなスティルですと、

リフラックスが少なめで非常にヘビーな味わいになる傾向。

そして、

スティルのサイズが大きいとリフラックスが多くおきますので、

ライトな酒質になる傾向があります。

 

よって、秩父のポットスチルは

 

小型のポットスチル+下向きアームなので

 

 


 

 

重くへヴィーなタイプで、芳醇な味わいを生むとされています。

 

個性の強い独自な味わいになるように、

玄人向けな味わいを理想に

伊知郎先生は思想・設計されたようです。

 

 

と今回も長くなってしまったので、ここまで。

 

お昼休みなどでブログなどチェックする方は、

これ位がちょうど良いですよね。(笑)

 

次回も蒸溜の続きになります。

 

今回の秩父蒸溜所研修は、私も訪問二回目なので

内容の濃いものになっておりますので

もう少しお付き合い下さい。(^^)

 

 

さて、Diary今週もお休みなし営業となっております!

 

宜しくお願い致します!(^^)/

 

 

 

 

 

 

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